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1:◆cZ/h8axXSU:2016/12/26(月) 22:22:46.87 ID:mAB1UGKZ0
魔王「よくぞ……よくぞたった一人でここまで来たな勇者」

勇者「ようやく会えたな!魔王、決着を付けるぞ!!」

魔王「しかしだな勇者……ここで残念なお知らせがある」スッ

勇者「ん?」

魔王「私は今ゲームが忙しい。やるにしてもまた今度にしろ」トントン

勇者「……は?」

魔王「いや、だからゲームが忙しいと言っている。今丁度イベント中でな、せっかく来てもらってアレなんだがまぁ茶でも飲んで今日は帰って……」


パキャッ


魔王「」

勇者「異世界の技術を使い俗世にまみれた魔王め!お前がまだ小さい頃からの付き合いだから俺も今まで目ぇ瞑ってやっていたが今日という今日は許さん!!」

魔王「」

勇者「大体お前の親父も言ってたぞ、"ゲーム中毒の娘が最近相手してくれない"って。だから毎日こうやってワケわからん厳重なトラップ潜り抜けて顔出してんのに何なんだその態度は!!ってかお前の親父はどこ行ったんだ?ここ最近見てないけど……」

魔王「」ジワッ

2:◆cZ/h8axXSU:2016/12/26(月) 22:23:18.26 ID:mAB1UGKZ0
勇者「ったく、返事くらいしろ!そんなピコピコやってる暇があったらちゃんと王としての責務を果たしてだな……まったくこっちはこんなもんまで用意してきたってのに……」ボソッ

魔王「ピコピコじゃないもん……」

勇者「あ?」

魔王「勇者は分からないんだ……私が有り余る時間とお金をかけて育て上げてきたデータの価値なんて勇者には分からないんだ!!」バッ!!

勇者「お前何を!?」

魔王「勇者なんて"あそこ"へ飛んでっちゃえ!!"超異次元転移(カークン・ディドゥーイ)"!!」

勇者「え!?何そのちょっとカッコいい呪文!?何すr―――」


ズバァアアアアアアアア!!

3:◆cZ/h8axXSU:2016/12/26(月) 22:23:45.32 ID:mAB1UGKZ0
――――――
―――



勇者「……うぅん……いてて。無茶苦茶やりやがるなアイツ」

勇者「ったく、今回はどこへ飛ばされた?前は空中都市まですっ飛ばされて竜の背中に直撃したが……」

「ハロー!見も知らない新規さん!!」

勇者「うわっ!?だ、誰だアンタ!?」

「こんにちはこんばんは、はじめましての方はよーく覚えろコンチクショウ!私の名前はソシャゲ神!」

勇者「そ……?」

ソシャゲ神「ソシャゲ神ですよ奥さん!!」

勇者「奥さんって誰だよ……」

4:◆cZ/h8axXSU:2016/12/26(月) 22:24:24.32 ID:mAB1UGKZ0
ソシャゲ神「ここにぶっ飛んできたって事はその身をもってソシャゲにどっぷり浸かる覚悟で来たって事でいいんですよね?まぁ物好きなことで」

勇者「ちょっ!?ちょっと待てよ!?俺何も聞かされてないぞ!?」

ソシャゲ神「はぁ!?聞いてない!?そんなワケないじゃないですかアンタ、だってここに来るには個人による登録と管理者による了承が必要になるんですよ?その過程飛ばしてくるなんてありえないですよ」

ソシャゲ神「ちょっと絶対神UN-Aに連絡取るんで待っててください。ピッポッパっと……」トゥルルルルルン

ソシャゲ神「あ、もしもし?UN-Aさん?実はですね、カクカクジカジカ……」

勇者「ったく、何なんだよ一体……」

ソシャゲ神「は?この人勇者?え、特例?ありですかいそんなの!?」

勇者「……」

ソシャゲ神「はーいはい、分かりましたよ。え?しばらくサポートで付き添え!?ふざけた事言ってんじゃないですよ!?こっちだって私生活がですね……え?レアなアイテム弾むって?ひゃっほい!」

勇者「……」

ソシャゲ神「ほいほい、それじゃあギルドの貸倉庫にお願いしますねヌッフッフ」ガチャ

ソシャゲ神「あ、お待たせしました。お察しの通り貴方この世界で生きていくことが決定づけられてますのでどうぞ頑張ってください」

勇者「話がまったく読めません!!」

5:◆cZ/h8axXSU:2016/12/26(月) 22:25:03.65 ID:mAB1UGKZ0
ソシャゲ神「あーあーうるせーなぁ営業スマイルも疲れるんだよまったく」

勇者「本性現しやがったな邪悪の化身め」

ソシャゲ神「まー初対面の女性に対して失礼な!ま、契約なんでザッと説明だけさせてもらいますかね」

ソシャゲ神「一応貴方はイレギュラーでこの空間に来てしまったという事ですが、ここはとあるゲーム大好きな異次元魔王の娘っ子が作り出した夢のようなゲーム世界となっています」

勇者(異次元魔王の娘っ子……まぁアイツだな。そういやちょっと前に面白いもの作ったって言ってたけどまぁこんな世界まで創り上げるとは……)

ソシャゲ神「今言った通り、この空間は"ゲームの世界"として成り立っています」

ソシャゲ神「仕事のストレス、人間関係の煩わしさ、日常生活での疲れ諸々……そんな現実の日々から解放される為に作られたのがそう!!このソシャゲワールド!!まーソシャゲっつーよりMMOって言った方がいいのかこれ」

ソシャゲ神「現実では非力だった少年は剛腕を持ち魔物を千切り投げ!!頭がゆるーい少女は頭脳明晰の大魔法使いとなり地を焦がし!!冴えないチビデブハゲのオッサンはモテモテになる!!そんな夢がかなう空間なのです!!」

勇者「チビでデブでハゲとか救いようがねぇな」

ソシャゲ神「おい、やめろ」

6:◆cZ/h8axXSU:2016/12/26(月) 22:25:33.30 ID:mAB1UGKZ0

勇者「そういう説明とかどうでもいいから、ここから出る方法を教えろよ。聞いたところ仮想現実みたいだけど、五感はしっかりしてるし何よりアンタがゲームのキャラクターだとは思えん」

ソシャゲ神「察しがいいですね。まぁ仮想現実とは似て非なる物みたいです。私も勿論現実に居る人間ですし。そこらへん小難しい話は私専門外なので省きます、そういう世界だと思ってください」

勇者「神の癖に何も知らんのかい!」

ソシャゲ神「私は雇われの管理者なんですよ。現実では旅商人やってるんですけどね?運送代とか安くしてくれるっていうからこういうの任されただけで……」

勇者「副業かよ、世知辛いな」

ソシャゲ神「なんとでも言え!私だって常にこっちに入ってる訳じゃねぇんだよ!」

7:◆cZ/h8axXSU:2016/12/26(月) 22:26:01.26 ID:mAB1UGKZ0
ソシャゲ神「ともかく、本来なら正式な手順を踏んで元の場所に戻ることが出来るのですが貴方は少々特殊でしてね」

勇者「特殊?」

ソシャゲ神「ま、簡単に言っちゃえばロックが掛かっちゃってるんですよ。オンラインゲームで言うならログアウトが出来ない状態。よくあるでしょ、仮想現実に閉じ込められたーッ!って展開」

勇者「???」

ソシャゲ神「……貴方、ゲームとか漫画とかアニメとか全然興味無い人間?」

勇者「もうガキじゃねぇんだし当たり前だろ」

ソシャゲ神「カァーーーッ!!あれか!サブカルチャーに興味無い人間ってやつか!!相手の趣味とか否定して嫌われるタイプでしょアンタ!私そういう人大っ嫌い!」

勇者「しらねーよ!とりあえず話題を戻せ!」

ソシャゲ神「はいはい……んじゃあ掻い摘んで簡単に説明させてもらいますね」ブィーン

8:◆cZ/h8axXSU:2016/12/26(月) 22:26:27.96 ID:mAB1UGKZ0
―他のプレイヤーと違い正規手順でのソシャゲワールドからの脱出は不可能―


勇者「……出る手段は勿論用意されてるんだろうなオイ」

ソシャゲ神「えっとですね、絶対神UN-Aの話によりますと……メインシナリオを全て攻略すればこの空間から出られるみたいですよ」

勇者「じゃあそのシナリオとやらにはやく挑ませてくれ。家の洗濯物干しっぱなしなんだ」

ソシャゲ神(そんなどうでもいい事を……)


ピコンッ!


勇者「ん?なんだこりゃ?」

ソシャゲ神「今貴方はメインシナリオに進む選択をしたのでコマンドが選ばれたんですよ」

勇者「何だか分からんがこの通りに進んでいけばいいんだな」

ソシャゲ神「イエス!!説明の手間が省けて助かります♪」

9:◆cZ/h8axXSU:2016/12/26(月) 22:28:06.02 ID:mAB1UGKZ0
――――――
―――



〜第一章 旅立ちの朝〜


『勇者……起きなさい勇者』

『貴方はこれから魔王討伐に向かうのです』

『女手一つでしたが、貴方を立派な勇者に育て上げてきたつもりです』

『貴方の父、ヴォルデカは先代勇者として戦い、そして消息を絶ってしまいましたが……』

『どうか……貴方の旅路に幸運のあらん事を』

『傷ついたらいつでも帰って来ていいのよ』

『この部屋は、このままにしておくからね』




勇者「な に こ れ」

ソシャゲ神「プロローグですよプロローグ」

10:◆cZ/h8axXSU:2016/12/26(月) 22:28:39.62 ID:mAB1UGKZ0
『それからね、お弁当は毎日作っておくから持って行くんだよ』


勇者「一々こんなの聞かなきゃいかんの?」

ソシャゲ神「まぁ大半はSKIPボタンで素っ飛ばせますので特に聞く気が無いならそれでいいかと」

ソシャゲ神「でも割と重要なことも言ってたりするので後で損したーなんて事になっても知りませんけどね。例えば今みたいにお弁当はそこそこ有用なアイテムになりますし」

勇者「はいはいお弁当ね……」


『それからね、ベッドの下にあったエロ本。貴方にはまだ早い気がするの』


勇者「不必要な情報だよなそれ!?」


『あとねたかし……』


勇者「た か し っ て 誰 ! ?」

11:◆cZ/h8axXSU:2016/12/26(月) 22:29:11.92 ID:mAB1UGKZ0
――――――
―――



―こうして、新たなる勇者の冒険が始まった―


勇者「もう全部SKIPしてきた……」

ソシャゲ神「いやぁ、楽しいお母さんでしたね……」

勇者「どこが!?」

ソシャゲ神「さて、新たな旅路が始まった所ですし、チュートリアルが用意されています。再生しますか?」

勇者「口頭でいいからそういうの」

ソシャゲ神「もっとゲームを楽しもうとする気はないんですかい」

勇者「巻き込まれて"わーたのしー!"なんて言ってられるか!とりあえず何をすればいいんだ?」


12:◆cZ/h8axXSU:2016/12/26(月) 22:31:04.43 ID:mAB1UGKZ0
ソシャゲ神「その都度出てくる指示に従って動いていけばいいだけですよ。基本的に一本道ですし」

勇者「ん、これだな……」


―現れる魔物を倒し始まりの洞窟へ迎え!!―


勇者「よしっ、戦闘なら多少は腕に覚えがあるぞ」

勇者「見たところ見晴らしのいい草原だ。あんまり危険な魔物の気配もないし……」

ピキー!!


―スライムがあらわれた!!―


勇者「来たか!手持ちの装備で……装備……」

ソシャゲ神「あ、すみません。元の世界からこっちの空間へは金目の物とか持ってこられないんですよ。ゲーム仕様に無いリアルPK(プレイヤーキラー)とか出て来たらどうしようもないんで」

勇者「えぇ……」

ソシャゲ神「色々と大人の事情もありましてね?プレイヤー間でのアイテムのやり取りも出来ないので悪しからず。いやもう規制やらなんやらが厳しくて……」

ソシャゲ神「あとあんまり度が過ぎたマナー違反してると絶対神UN-Aからペナルティ・デス喰らうので気を付けてください」

勇者「デスペナルティじゃないのか……」

ソシャゲ神「最悪死を覚悟してください」

勇者「ともかく、素手で戦うしかないってか……まぁいい!!」

勇者「来いスライム!!装備を捨ててかかって来い!!」シュバッ

13:◆cZ/h8axXSU:2016/12/26(月) 22:32:08.86 ID:mAB1UGKZ0
――――――
―――



―敗北しました。復活まで04:59―


勇者「……」ボロッ

ソシャゲ神「まぁ装備無しで挑むのは無謀ですわ」

勇者「現実だと相手にならんのに……」グスッ

ソシャゲ神「そこは教訓だと思ってください。じゃあ復活時間までシナリオは進められないのでアイテム仕入れに行きましょうか」

勇者「負けたら死にはしないが街に戻される上にペナルティ受けるのな」

ソシャゲ神「こっちがホントのデスペナルティ」


―復活まで03:30―←これ

14:◆cZ/h8axXSU:2016/12/26(月) 22:32:51.34 ID:mAB1UGKZ0
勇者「ん?ちょっと待てよ。金目の物は持ってないって事はサイフも勿論……」

ソシャゲ神「はい、こちらの管理室預かりになってるハズですよ」

勇者「じゃあどうやって装備を整えるんだよ。買いたくても買えねぇじゃん」

ソシャゲ神「ヌッフッフ!そこはこのソシャゲの面白い所ですよ!!という訳で用意させてもらいました!!ジャジャーン!!」ドドン☆


―48時間限定!スタートダッシュガチャ!!(初回は必ずSSR出現!!)―


勇者「えっと……」

ソシャゲ神「ガチャガチャですよガチャガチャ!!よくあるでしょ、デパートの隅っことかファミレスの入り口なんかに!」

勇者「いや、そりゃあ分かるけど……一体どういうシステムなんだよ!?」

ソシャゲ神「あんまり深く考えるとハゲますよ。そういうもんだと思ってください」

勇者「はぁ……んで?これがなんだって?」

15:◆cZ/h8axXSU:2016/12/26(月) 22:34:36.84 ID:mAB1UGKZ0
ソシャゲ神「この空間内では現実の通貨は使えないのですが、ゲーム内通貨やチケットを消費してガチャガチャを引くことができます」

ソシャゲ神「基本的にゲーム内通貨はなーんの足しにもならねぇようなゴミ屑しか引けない或は買えないのですが」

勇者「それ以上いけない」

ソシャゲ神「役に立つアイテムなんかは全てガチャで管理しています」

勇者「あー、なんかニュースとかで見たことあるぞ。色々な問題起こしてるって……」

ソシャゲ神「そういう負の面ばかり見ていても始まりませんよ。もっと全体に目を向けなきゃ」

ソシャゲ神「ま、このゲームの目玉でもありますから。どうぞどうぞ、一回引いてみてくださいな。はい10連チケット」

勇者「なるほど、装備やら何やらはコイツで出るって訳か」

ソシャゲ神「運の要素が強いですからね。一喜一憂天国地獄、勝てばはしゃぎ負ければ発狂。ソシャゲジャンキー共を生産し続けるコイツは罪作りなシステムです♪」

勇者「ギャンブルそのものじゃねーか……よし!引くぞ!!」

16:◆cZ/h8axXSU:2016/12/26(月) 22:35:03.43 ID:mAB1UGKZ0
ガチャガチャ……ポロン!!


パシャアアアアアアア


勇者「……一々演出入るの?」

ソシャゲ神「UN-Aが心を込めて作ったエフェクトです。そんな冷めた目で見ないでください」


―R鉄の剣―
―R鉄の鎧―
―R鉄の兜―
―SSR大腕怒*―
―Nひのきの棒―
―Nコロボックル―
―Nコロボックル―
―SR賢者のマント―
―Nコロボックル―
―Nコロボックル―


ソシャゲ神「うーん、まずまずですね」

勇者「コロボックル自己主張激しすぎない!?」

17:◆cZ/h8axXSU:2016/12/26(月) 22:36:46.18 ID:mAB1UGKZ0
ソシャゲ神「手に入れたアイテムはこうしてカードにして持ち歩くことができます」ポワン

勇者「おお!」

ソシャゲ神「で、編成画面で装備してステータスを上げる事が出来ます」

勇者「こんな感じか」キュピーン

ソシャゲ神「普段の見た目には反映されていませんが、戦闘に入れば装備した状態での戦いになります」

ソシャゲ神「一応設定で常に装備状態にすることも出来ますが……」

勇者「そんな事して何になるんだ?出し入れ自由なら常に付けておく必要も無いだろう」

ソシャゲ神「そこはまぁ……レア度の高いものを手に入れたら他の人に自慢したくなるじゃないですか。あれを見てくださいよ」

勇者「んー?」

18:◆cZ/h8axXSU:2016/12/26(月) 22:37:12.07 ID:mAB1UGKZ0
ガチョンガチョンガチョン

「…………」ガチョンガチョン


「す、すげぇあんなの見せびらかしてどうしたいんだよ……」ヒソヒソ

「LR以上で固めてるぜ!どんだけ無駄に金つぎ込んだんだよアイツ……」ヒソヒソ

「あのアイテム地獄マラソンでしか手に入らないんだよな。どんだけ暇人なんだよ……」ヒソヒソ


「……我……最強……」ガチョンガチョン



ソシャゲ神「ま、一種のステータスの開示ですからね。周りから視線を集める効果は抜群ですから自己顕示欲が強い人にとってはいいんじゃないでしょうか」

勇者「めっちゃ冷たい目で見られてるようにしか見えんけど」

19:◆cZ/h8axXSU:2016/12/26(月) 22:37:55.85 ID:mAB1UGKZ0
ソシャゲ神「それじゃあ再びレッツラゴー!!」

勇者「ああちょっと待てよ。だったらもっとガチャ引かせてくれよ、出来るんだろ?」

ソシャゲ神「ざーんねん、さっきのガチャは初回のみ無料の10連チケットお渡しするだけで以降は有料になります」

勇者「ひょっとしてアレか?課金ってやつ……」

ソシャゲ神「なーんだ知ってるじゃないですか。その通り、リアルマネーをポイントに変換してガチャを回す事が出来ます」

ソシャゲ神「一応色んな手段で手に入るレアチケットを使えば格は落ちますけどそれなりのガチャは引けますし、バランスは取れていると思いますけどね」

勇者「あんまりいい印象は受けないな。現実に持ち込めないんだろ?」

ソシャゲ神「形に残る物だけが価値があるとは言い切れませんよ。データに価値をつけて、それを承認して消費者は好きでお金を出すんですから」

ソシャゲ神「ま、私もリアルで商人やってる以上は形が残らないと気が済まないタチなんで、あんまり好きじゃないんですけどね」

勇者「管理側がぶっちゃけるなよ……」

20:◆cZ/h8axXSU:2016/12/26(月) 22:38:22.55 ID:mAB1UGKZ0
―現れる魔物を倒し始まりの洞窟へ迎え!!―

ピギー!!

勇者「……」

ドシュッ!

ピギー!!

勇者「……」

ドシュッ!

ピギー!!

勇者「……」

ドシュッ!


勇者「ねぇ」

ソシャゲ神「はい?」

勇者「何この流れ作業?楽しいの?」

ソシャゲ神「気にしない気にしない」

21:◆cZ/h8axXSU:2016/12/26(月) 22:39:24.55 ID:mAB1UGKZ0
勇者「というか凄いな、このSSRってやつ。さっきボロッボロにやられたのに今じゃまったく苦労しない」

ソシャゲ神「基本的にレアリティに応じて強くなっていきますからね。まぁその武器も初期に実装されたものなんで最近のインフレ武器よりは役に立たないんですけどね」

勇者「製作サイドの裏事情が垣間見えるぞオイ……」

ソシャゲ神「さ、洞窟に着きましたよ!ボス戦間近です、心してかかるように!!」

勇者「よしッ!!」


―洞窟最深部―


『勇者よ、よく来た……我が名はブローブズァイド……この洞窟の支配者』

『貴様の国の姫はこの奥に閉じk』


勇者「SKIPしてドーン☆」


『あぐああああああああああああああああ!!』ズアアアア!!



ソシャゲ神「ハハッ、ホントもうゲーム楽しむ気ゼロで逆に清々しいな」


22:◆cZ/h8axXSU:2016/12/26(月) 22:43:25.38 ID:mAB1UGKZ0
勇者「で、姫がなんだって?」

ソシャゲ神「ほーらSKIPしまくってるからそういう事聞き逃すー」

勇者「ほら、なんか振り返り機能ってのもあるみたいだし説明頼むわ」

ソシャゲ神「自分で読めよったく……えっと、要約すると始まりの洞窟にはお姫様が捕らわれていたので新米プレイヤーはそれを助けるためにここに来たって感じですね」

勇者「何だか面白味も無いありがちな展開だな」

ソシャゲ神「言うな!!」

勇者「で、その姫とやらはどこに……」



「勇者さまー」トテトテ



勇者「お、アレか……」

勇者「……」

ソシャゲ神「?どうしました?」

勇者「いや……」

23:◆cZ/h8axXSU:2016/12/26(月) 22:44:13.12 ID:mAB1UGKZ0
姫「逢いたかったぞ、勇者さま」ダキッ

勇者「……」


〜第一章 完〜



ソシャゲ神「と、こんな感じでイベントをこなしていきながら最終ステージまで進んで行きましょうって話なんですが……ホントにどうしたんですか?」

勇者「おい」






勇者「なにしてんだ魔王」グイグイ

姫「何を言っているんだ勇者さま。こんな可愛いお姫様が魔王な訳がなかろう」ギュー

勇者「おいソシャゲ神!!コイツはお前の雇い主じゃねぇのか!?」

ソシャゲ神「自分をモデルにキャラクターでも作ったんじゃないっすかねー」ミミホジー

勇者(なんか腹立つなぁ)

姫「では勇者さま、助けてもらった礼がしたい。このまま我が城へ向かおうぞ」

24:◆cZ/h8axXSU:2016/12/26(月) 22:45:06.11 ID:mAB1UGKZ0
――――――
―――



「「「勇者様、バンザーイ!!」」」

「「「姫様、バンザーイ!!」」」


姫「やぁやぁ皆のもの、称えよ称えよ」

勇者「……」

ソシャゲ神(あるぇ?こんなイベントあったっけな……)

姫「どっこいしょ。では勇者さまよ、よくぞ私を救いだしてくれた。まずは礼を言うぞ」

勇者「おい、SKIPが出来ないぞ」

ソシャゲ神「なんかNot skip moveとかいう害悪な文字が表示されてますねぇ……」

25:◆cZ/h8axXSU:2016/12/26(月) 22:45:35.72 ID:mAB1UGKZ0
姫「勇者さま、今回の報酬として勇者さまだけに特別な品を渡そうと思う。受け取ってくれ」

ソシャゲ神「あー、なんか流れは違う気もしますがこんなのもありましたね」

勇者「なに?」

ソシャゲ神「これもスタートダッシュの一種で、最初のシナリオをクリアする事で装備を一式貰えるんですよ」

ソシャゲ神「一応しばらくメインで使っていけるレベルの物が貰えますので。まぁガチャ運に恵まれなかった補完みたいなもんですけど」

勇者「大したものは貰えないって訳か」

ソシャゲ神「ま、初心者向けに配る物ですからね。そこらへんは割り切って……」


☆特別報酬☆

―所持金+1000万G―
―EX聖剣マリーフィア―
―EX魔剣ガル・ヴォーグ―
―魔石+1000―
―宝玉+5000―
―強化素材+20000―
―レアガチャチケット+2000―
―LR以上確定ガチャチケット+5―


ソシャゲ神「フォオオオおおおお!?」ガタッ

勇者「どうした突然!?」

26:◆cZ/h8axXSU:2016/12/26(月) 22:46:28.82 ID:mAB1UGKZ0
ソシャゲ神「ちょっ!?マジかコレ!?マジか!?スタートダッシュってレベルじゃねぇよ!?本気で言ってんのか!?これ素で手に入れようと思ったらおいくら万……いや、時間的な労力も考えると数百万だぞ!?」

勇者「えぇ……」

姫「我が宝物庫に眠りし至宝だ、受け取ってくれ」

ソシャゲ神「いよっしゃあああああ!!貰えもらえ!!これでレベル上げて基礎値何とかすりゃあもうすぐにこのゲームの天下取れるぞオイ!?」

勇者「そんな気ねぇよ!!んでも、貰えるって言うなら貰っとくか。じゃあ早速……」スッ

姫「まあ待て、もう一つ一緒に受け取ってほしい報酬がある」

勇者「なんだ?別にこれ以上高価なもん貰っても俺には価値が分からんぞ」

姫「そう……」







姫「私を貰ってくれ。そして城で永遠に暮らそう」

勇者「あ、じゃあいりません」

ソシャゲ神「ふあああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!」バンバンバン!!

27:◆cZ/h8axXSU:2016/12/26(月) 22:47:20.66 ID:mAB1UGKZ0
ソシャゲ神「お前何言っちゃってんの!?馬鹿なの!?死ぬの!?目先の物の価値が見えてないの!?」

勇者「アンタほんと煩いな」

姫「勇者さま、何故拒む。こんな12歳のピチピチぷりちーな美少女を揉むなり挿れるなり好きにできるんだぞ」

勇者「犯罪です」

姫「更にこのお城や城下町まで付いてくるー☆」

ソシャゲ神「ぐおおおおおおおおおお!!デカい……デカすぎる!!付加価値が大きすぎる!!コイツぁ貰わなきゃ損だ!!」

勇者「じゃあ聞くが、俺がもし貰う選択をしたとしてだ、本当にここに永遠にいなきゃいけなくなるのか?」

姫「うむ」コクリ

ソシャゲ神「ンなもん出たけりゃテキトーこいてさっさとメインクエストクリアすりゃあいい話ですよ。その後アカウントごと他の誰かに譲渡すりゃいいんですよ。この手のゲームなら数百万くらいポンと出す馬鹿なユーザーも居るんですからHAHAHA☆」

勇者(いくらゲームっつっても人の心を弄ぶのはちょっと気が引けるな……)

姫「あ、ちょっと失礼」トテトテ

勇者(しかもまぁ見た目がアイツそっくりだとなると……な)

28:◆cZ/h8axXSU:2016/12/26(月) 22:48:10.62 ID:mAB1UGKZ0
トゥルルルルルン

ソシャゲ神「おっと、電話だ。あ、もしもしUN-Aさん?はぁ、そうですか。え゛!?マジで!?えっとまぁ……伝えておきます」ピッ

勇者「どうした?」

ソシャゲ神「えっとですね。そのアイテムを手に取った瞬間から貴方は死ぬまでこの城から出られなくなるとのお達しが」

勇者「」

ソシャゲ神「うけとれ!うけとれ!安定の将来が確約されてんだぞ!」

姫「すまない、戻ったぞ」トテトテ

姫「さぁ、我が愛を受け取るといい」ズイッ

勇者「お前今電話しに裏に引っ込んだだけだろ?えぇ!?」グイグイ

姫「しゃあ?はんのほとかわかはんにゃあ?(さぁ?なんのことかわからんなぁ?)」

29:◆cZ/h8axXSU:2016/12/26(月) 22:48:36.72 ID:mAB1UGKZ0
姫「ではこうしよう、二択だ」

姫「1、私とこの夢のようなソシャゲワールドで添い遂げる」

勇者「却下だ」

姫「2、今ここにあるレアなアイテムの数々をこのガチャにぶち込み怠いだけの旅を続けるか」ドンッ☆

勇者「はぁ?」

姫「私のものにならないというのなら、お前は正攻法でメインシナリオをクリアするしかないのだ勇者よ」

勇者「もう俺の呼び方からして正体隠す気無くなったなオイ」

姫「だが私も鬼じゃあない。お前にチャンスをくれてやろう」

30:◆cZ/h8axXSU:2016/12/26(月) 22:49:15.29 ID:mAB1UGKZ0
ソシャゲ神「こ、このガチャはまさか……!!」

勇者「知っているのかソシャゲ神!?」

ソシャゲ神「いえ、ぜーんぜん知りませーん♪」

勇者「お前もう黙っててくれる?」

姫「コイツは私特性の特別なガチャだ。今持ちうるすべてのアイテムを注ぎ込んで回す事の出来る特別なガチャだ」

姫「特別なガチャであるがゆえに、とても貴重なものも出る事もある特別なガチャだ」

勇者(語彙力ねぇなぁ……)

姫「今回は一蓮托生という事で私の掲示したアイテムをタダでぶち込んでやろう」

勇者「それはいいけどなんでその二択なんだよ。まぁ選ぶのは簡単だけど」

姫(フフフ、勇者よ。この数々の高価なレアアイテムと引き換えに不毛な冒険を続けるか……否、私ならそんなことはしない)

姫(この美少女である私と財宝の山を目の前にしてそう易々と投げ捨てるような真似は……)






ガチャン



―R鉄の剣―


勇者「あ、さっきのと同じのが出た」

姫「何 こ の ク ソ ガ チ ャ あ あ あ あ あ あ ! ?」ガンガンガン!!

勇者「お前が用意したんだろ!?ガチャを殴るなよ!?」

31:◆cZ/h8axXSU:2016/12/26(月) 22:49:57.74 ID:mAB1UGKZ0
ソシャゲ神「数百万が一瞬にして一桁の価値も無いようなゴミに……あうあうあうあわわわ……」ガクガクガク

姫「ゆーしゃがわたしをむししてガチャひいた……わたしのかちはてつのけんとどうとうなんだ……」ガクガクガク

勇者「いや、所詮データだろ」

ソシャゲ神(言い切ったーーーーーー!!)

姫「……」ズーン

勇者「さ、旅をつづけるぞ」

ソシャゲ神(冷めてるなぁこの人……)

32:◆cZ/h8axXSU:2016/12/26(月) 22:50:24.02 ID:mAB1UGKZ0
――――――
―――


勇者「おいソシャゲ神、あと一つ聞いておきたいんだけど」

ソシャゲ神「はいはいなんでしょう、人生棒に振るタイプのすけこまし勇者さん」

勇者「言いたい放題だな……それはいいとして」

勇者「基本的に俺は無料のガチャしか出来ないって認識でいいんだな?元々こんなくだらないものに金を出すつもりもないけど、そもそもこっちに居たら課金が出来ないんだろ?」

ソシャゲ神「貴方はちょっと特例なのでこちらも変わった処置をさせてもらいます」

勇者「なんだ?」

ソシャゲ神「"この世界で手に入れた財産"を変換する事で特別に課金ガチャに手を出してもいいとUN-Aさんが許可を出しています」

ソシャゲ神「価値自体は私の匙加減で決まりますが、まぁ大体物価は外と同じだと思ってくれても大丈夫ですよ。あ、バランスを考慮してガチャから出るアイテムは換金しませんからね」

勇者「例えば……よっと。この石ころ一つでも価値が生まれるって事か?」

ソシャゲ神「その通りです。とはいえその石に価値を見出せるかどうかは神のみぞ知るって話ですが」

勇者「神はオメーだよ」

ソシャゲ神「だから言ってんだろ」

33:◆cZ/h8axXSU:2016/12/26(月) 22:50:56.47 ID:mAB1UGKZ0
ソシャゲ神「そうだ、今のウチに装備の強化なんかしておいてもいいんじゃないでしょうか」

勇者「おお、そんな事も出来るのか」

ソシャゲ神「はい!手持ちのいらなくなった装備ありますよね?」

勇者「"鉄の剣"二本とよくわからん"ひのきの棒"だな」

ソシャゲ神「ゲーム内通貨を利用してそれらを消費して武器の強化をすることができます。手始めにさっき取ったSSRでも強化しておきましょうか」

勇者「コイツだな……よし!」

ソシャゲ神「一応言っておきますけど、誤ってレアリティ高いのを素材として使わないでくださいね」


―R以上の装備が含まれています。強化素材として使用してもよろしいですか?―


勇者「そんなミスは流石にしないよ……YESっと……」


―レベルアップ!!―


ソシャゲ神「これで完了です。と、こんな感じで装備を強くしていけば旅もグッと楽になっていきますよ!」

勇者(やっぱり何が楽しいのかがわからん……)

34:◆cZ/h8axXSU:2016/12/26(月) 22:51:24.33 ID:mAB1UGKZ0
――――――
―――



勇者「さて、次のシナリオも出ているみたいだしとっとと行くか」

ソシャゲ神「アーッという間に第五章!そろそろ慣れ始めた頃じゃないですか?」


〜第五章 深淵の先にあるもの〜


『かつて、このt』

勇者「SKIPで」

『(´・ω・`)』

ソシャゲ神(心なしかNPCが悲しそうにしているように見える……)

35:◆cZ/h8axXSU:2016/12/26(月) 22:51:52.59 ID:mAB1UGKZ0
ザシュッ

グギャー

ザシュッ

グギャー


勇者「まーた魔物狩りかよ。もう飽きたぞ」

ソシャゲ神「これが基本スタンスですからね。耐えてください」

勇者「だけどまぁ、このSSRがあればしばらくは大丈夫なんだろ?」

ソシャゲ神「その武器の種類は"槌"で属性が"火"なので耐性を持っている相手にはちょっと苦戦するかもしれないですけどまぁ序盤はゴリ押し出来るから大丈夫なんじゃないでしょうか」


―ダンジョン最深部―


『私の名はソールマs』

勇者「SKIP」ザシュッ

『(´;ω;`)ウッ』

勇者「なんどこのやり取り繰り返すんだよ。ってかコイツダンジョンの前で話してたやつだ!!何でコイツこんな所で戦ってんだ!?」

ソシャゲ神「だからシナリオ素っ飛ばしまくるからこういう訳の分からんことになるんだっての」

36:◆cZ/h8axXSU:2016/12/26(月) 22:52:18.55 ID:mAB1UGKZ0
『私はまだ負けぬ!!何度だって蘇る!!』ズアァァ!!


勇者「うお、復活した」

ソシャゲ神「スキル持ちの敵も現れ始めましたね。コイツの場合は一度だけ復活するというものです」

勇者「なんど来たって同じだ。コイツでぶっ飛ばしてやるぜ!!」


『こい!!たかしよ!!貴様のそのプライドをへし折ってやるわ!!』


勇者「俺 登 録 名 た か し に な っ て る の ! ?」


37:◆cZ/h8axXSU:2016/12/26(月) 22:52:44.97 ID:mAB1UGKZ0
ピピー


ソシャゲ神「あれ?」

勇者「なんだ!?今決着付けようとしてたところなのに」


―レンタル武器の使用期間が過ぎました。対象の武器は消滅します―


勇者「は?」


ボフン


勇者「……」

ソシャゲ神「……」

勇者「……おれのSSRどこいったの?」

ソシャゲ神「……さ、さぁ?」


『死ねぇいたかしィィ!!』ドガアアアア!!

38:◆cZ/h8axXSU:2016/12/26(月) 22:53:27.17 ID:mAB1UGKZ0
―敗北しました。復活まで4:59―


勇者「レンタルって何!?ねぇ!?」

ソシャゲ神「あー、私も見落としてました……」

ソシャゲ神「簡単に説明します!ガチャ産やゲーム内通貨で手に入れられる武器でもレンタルという属性を持ったものが存在します!!」

ソシャゲ神「一定回数使用するかあるいは一定時間が過ぎるとレンタルは返却されて手元から消えてしまうのです!!」

ソシャゲ神「レンタル属性の印はこれです!!」

39:◆cZ/h8axXSU:2016/12/26(月) 22:53:53.63 ID:mAB1UGKZ0
―R鉄の剣―
―R鉄の鎧―
―R鉄の兜―
―SSR大腕怒*―
―Nひのきの棒―
―Nコロボックル―
―Nコロボックル―
―SR賢者のマント―
―Nコロボックル―
―Nコロボックル―



―SSR大腕怒*―



*←コレ



勇者「確かに気になってたよ!?なんか付いてるなーとは思ったよ!?だからって後出しじゃんけん的に言うなよそういう事!?」

ソシャゲ神「マニュアル読まねぇで私にまかせっきりにしてるアンタも同罪だよ!?」

40:◆cZ/h8axXSU:2016/12/26(月) 22:54:29.94 ID:mAB1UGKZ0
勇者「ってかどうすんだよ……他の武器も強化に使っちまって手持ちに何もないぞ。ってか素材返せよ」

ソシャゲ神「レンタルで強化に使ったものは次回同じものをレンタルした時に引き継がれるから無理ですよ。まぁ今はレベルも上がってますし前の章に戻って稼いで無料ガチャ引くのが確実ですが……」

勇者「えーダリーよー」

ソシャゲ神「ハァ……分かりましたよ、まぁ半分私のせいでもありますから……はい、詫びチケ3枚。これでガチャ引いてください」

勇者「はいはい」ガチャン


―Nコロボックル―
―Nコロボックル―
―Nコロボックル―


勇者「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!」ガンガンガン!!

ソシャゲ神「落ち着け!!私が悪かった!!もう3枚あげるから!!だからガチャ叩かないで!!」

41:◆cZ/h8axXSU:2016/12/26(月) 22:54:58.22 ID:mAB1UGKZ0
―Nひのきの棒―
―Nコロボックル―
―Nこんぼう―


勇者「まぁ武器は二つ出たし、これで地道に頑張るしかないか……」

ソシャゲ神(なんか申し訳ねぇ!!)

42:◆cZ/h8axXSU:2016/12/26(月) 22:55:26.72 ID:mAB1UGKZ0
―ダンジョン最深部―


『また現れたか……懲りない奴め』


勇者「負けてから来ると台詞変わるんだな」

ソシャゲ神「細かい所に気遣いが出来るのがゲームを長持ちさせる秘訣ですよ」


『さぁこい!たk』


勇者「もうワザワザSKIP宣言しなくていいよな?」

ソシャゲ神「はいどうぞ」


『(´;ω;`)』

43:◆cZ/h8axXSU:2016/12/26(月) 22:55:52.64 ID:mAB1UGKZ0
〜第五章 完〜


勇者「あー終わった終わった」ボロッ

ソシャゲ神「苦戦こそしましたけど序盤の敵ですしこんなもんでしょう。何だかんだで順調ですねぇ」

勇者「この調子ならすぐに最終章まで行けるんじゃないか?」

ソシャゲ神「そうですね、メインシナリオ全49章ですのでこのペースを保てるのなら今日中に終われますね」

勇者「」

44:◆cZ/h8axXSU:2016/12/26(月) 22:56:23.02 ID:mAB1UGKZ0
勇者「ず、随分長いのな……」

ソシャゲ神「他にもサブシナリオ、限定シナリオ、追加シナリオ盛りだくさん!全部合わせると300章くらい超えるんじゃないでしょうか?」

勇者(そこまでやれと言わない辺りまだ有情か……)


―レベルアップ!!―


勇者「おお、何だかんだでレベルも順調だな」

ソシャゲ神「あ、ここで残念なお知らせがあります」

勇者「レベル上がったのに残念なお知らせってなんだよ」

ソシャゲ神「とりあえずこれをご覧ください」ブイーン

45:◆cZ/h8axXSU:2016/12/26(月) 22:56:54.26 ID:mAB1UGKZ0
―レベルが30を超えましたので、今後スタミナを消費してシナリオを進めていきます―


勇者「……は?」

ソシャゲ神「このゲームはスタミナというものが存在してましてですね……」

ソシャゲ神「シナリオを進める度にスタミナを消費します。そしてスタミナが足りなくなるとシナリオを進められなくなってしまうのです!!」

勇者「……ハァ!?」

ソシャゲ神「でもご安心を!!失ったスタミナは一分ごとに1回復!レベルが上がったりスキルを強化していけば絶対値が増えていきますので!最初のうちは少なくてちょろっとしか冒険できなくても……」

ソシャゲ神「経験を重ねるごとにより長く楽しめるようになっていくのです!!レッツ長期間プレイ!!」

勇者「俺今すぐにこのゲームクリアしたいんだけど!?」

46:◆cZ/h8axXSU:2016/12/26(月) 22:57:30.02 ID:mAB1UGKZ0
勇者「畜生、何だか知らんが俺はシナリオ進めるぞ!!」

ソシャゲ神「あぁもう、そう力づくじゃこの空間でやっていけないんだってば……」


……


―スタミナ全回復まで99:99―


勇者「」ズーン

ソシャゲ神「あーっと言うまでしたね!アッハッハァ!」

勇者「一歩進むごとに5消費ってなんだよ……最大値100で20歩しか進めねぇよ……」

ソシャゲ神「まぁそこら辺の解決策は一旦街に戻ってからお話ししましょう」

47:◆cZ/h8axXSU:2016/12/26(月) 22:58:15.32 ID:mAB1UGKZ0
―城下町―


勇者「一瞬でかえってきた!!」

ソシャゲ神「さて、このままではまともに物事を進められないのでゲーム内通貨でお買い物をしましょう」

勇者「そういや強化で使い切ったきりだったな」

ソシャゲ神「こちらのお店では戦闘時の体力、または魔力回復アイテムやスタミナ回復アイテムなんかを扱っています」

勇者「なぁもう一回言ってやろうか?"強 化 で 使 い 切 っ た き り だ っ た な"」

ソシャゲ神「反省してまーす」ミミホジー

勇者(やっぱり腹立つ)

48:◆cZ/h8axXSU:2016/12/26(月) 23:00:20.66 ID:mAB1UGKZ0
ソシャゲ神「はいはい詫び入れりゃいんでしょ詫び!ほらよ!」


―所持金+1万G―


勇者「おお、元手より沢山!」

ソシャゲ神「今回は言うまでもありませんがスタミナ回復アイテムの購入をオススメします。1万Gで50%回復が買えますのでどうぞ」

勇者「値段設定ケチだな……これか」


―リンゴ飴(スタミナ50%回復)+1―


勇者「あ、これ本当に食べられるんだ」

ソシャゲ神「食料とか売ってないとゲームにのめり込みすぎて餓死する馬鹿野郎も出てきますからね、一応外部からの提供品ですよ。それ持ち込んだの私ですけど」

ソシャゲ神「チケットやアイテムを変換して食料に変えるサービスなんかもやってます。ゲーム内通貨じゃ美味いものは買えませんけどね」

勇者「そこまで考えてやってるんだなぁ」ペロペロ

ソシャゲ神「ここまでやってんのに栄養失調で倒れるジャンキー共も居るから困ったもんですよ」

勇者「その人達何考えて生きてるの!?」

ソシャゲ神「多分自分の生死に比重を置いてないんじゃないですかねぇ……」

勇者「ゲーム一つに命賭けるとは恐ろしい人種だな」


勇者「……」

勇者「なぁ、このリンゴ飴いくらなら換金してくれる?」

ソシャゲ神「私が提供したっつったもんを私に突き返すな。つーかガチャ一回分にもならんわ」

49:◆cZ/h8axXSU:2016/12/26(月) 23:00:55.75 ID:mAB1UGKZ0
勇者(なるほど、ガチャで手に入れた物じゃなけりゃ大丈夫っと……)

ソシャゲ神(サラッと探りを入れてきましたか。この程度なら聞かれりゃ答えますけど抜け目ない人ですね)

ソシャゲ神「ではまだ紹介しなければいけないものがありますのでこちらへどうぞ」

勇者「まだなんかあんの……?」

ソシャゲ神「新しいガチャの解放と五章クリア特典ですよ」

勇者「おお、なんか貰えるのか!」

ソシャゲ神「じゃじゃーん!!何とォ!拠点としてこの家を差し上げます!!」

勇者「おぉーーーッ!!」

50:◆cZ/h8axXSU:2016/12/26(月) 23:01:48.30 ID:mAB1UGKZ0
ソシャゲ神「この場所では旅の履歴やイベントCG、手に入れたアイテムの詳細や仲間たちのアルバムが確認できます。勿論寝泊まりも出来ますので一休みしたいときなどにもどうぞ」

勇者「こんなもんもあるのか」

ソシャゲ神「はい、ここに見ゆる城下町は決してハリボテではなく、一つ一つが使用可能な家になっています」

ソシャゲ神「ゲーム人口自体が多いので、自然と規模も大きくなっていったんですよ。リリース当初よりも街は大きくなってますね」

勇者「助かるよ。それじゃあ早速」




勇者「この家売るわ」

ソシャゲ神「」

51:◆cZ/h8axXSU:2016/12/26(月) 23:02:21.85 ID:mAB1UGKZ0
―課金ポイント+50万―


勇者「チッ、家売ってもこの程度か」

ソシャゲ神「家財を手放しただけで土地売った訳じゃないですからね、ハハ……ハハハ……」

勇者「よし、じゃあガチャ見せてくれよ新しいの出てるんだろ?」

ソシャゲ神「は、はい……この5つです」


―武具ガチャ―

―キャラクターガチャ―

―家具ガチャ―

―ビークルガチャ―

―召喚獣ガチャ―


52:◆cZ/h8axXSU:2016/12/26(月) 23:02:51.58 ID:mAB1UGKZ0
ソシャゲ神「見たまんまですが説明要りますか?」

勇者「えっと……キャラクターガチャとビークルガチャってのがよく分からんが」

ソシャゲ神「キャラクターガチャはNPC(ノンプレイヤーキャラクター)を出すガチャです。まぁ要はここから出たキャラが一緒に戦ってくれるって感じですね」

ソシャゲ神「延100は超える物語を彩る様々なキャラクターが存在します!ここで仲間を増やして一気に冒険を進めよう!!」

ソシャゲ神「親交を深めていくとムフフなイベントも……」

勇者「データじゃん」

ソシャゲ神「おい、やめろ」

53:◆cZ/h8axXSU:2016/12/26(月) 23:03:28.35 ID:mAB1UGKZ0
勇者「で、こっちは?」

ソシャゲ神「ビークルは乗り物ですね。これは基本的にほぼレンタルアイテムになります」

ソシャゲ神「スタミナの消費を抑えたり、待ち時間のあるイベントで時間を短縮したり」

ソシャゲ神「他には戦闘時に乗り込んで戦ったり、単純に街の中を移動するだけのものもあります」

勇者「レンタルばっかりみたいだし当たり外れが大きそうだな……」

ソシャゲ神「まぁレンタルは一度使用してからの時間で計算されますので、使わずに手元にも残しておけますけどね。他の説明はいいですか?」

勇者「ああ、家具は不要だし。召喚獣は現実のやつと同じ感じだろ?」

ソシャゲ神「ええ、パッとしてドーン!!って感じで呼び出せますね」

54:◆cZ/h8axXSU:2016/12/26(月) 23:04:01.13 ID:mAB1UGKZ0
勇者「さて、初心者の俺はどれから引けばいいかな?」

ソシャゲ神「オススメはオーソドックスにキャラガチャですね。50万持ってますし上位版の課金ガチャ引けますけどどうします?」

勇者「ん、じゃあそれで……」

トゥルルルルルン

ソシャゲ神「おっと失礼……あ、UN-Aさんどうしました?え?排出率変えた?なして?」

ソシャゲ神「なに?勇者さんを他の女と旅させたくない?はいはいじゃあ伝えておきますね」ピッ

ソシャゲ神「すみません、たったいまガチャの排出率が変わりまして女の子のキャラが出なくなりました☆」

勇者「ど う で も い い 、 引 く」ガチャン


―1万ポイント使用し11連ガチャを引きます―

55:◆cZ/h8axXSU:2016/12/26(月) 23:04:34.68 ID:mAB1UGKZ0
―R筋肉だるま―
―SRマッスルマスター―
―Rモーホー―
―Rノンノンケ―
―R尻打ちの者―
―SR黄金玉―
―Rノンノンケ―
―LRイノセントミュージアム―
―R大痔主―
―Rオタッキィ―
―Rロリコーン―


勇者「……」

ソシャゲ神「……」

勇者「なにこれ」

ソシャゲ神「こんなのばっかりしか出ませんけど、これと冒険する勇気ありますか?」

勇者「お断りします」

56:◆cZ/h8axXSU:2016/12/26(月) 23:05:36.26 ID:mAB1UGKZ0
勇者「1万無駄にしたな……」

ソシャゲ神「次どれ引きますー?」

勇者「さっきのスタートダッシュガチャにしとくよ。アレ安くなってんだろ?」

ソシャゲ神「安いって言っても大したもの出ないので他のにした方がいいんですけどねぇ」

勇者「じゃあもう無難に武具ガチャにぶっこんどくか」

57:◆cZ/h8axXSU:2016/12/26(月) 23:06:05.52 ID:mAB1UGKZ0
……

〜第25章 そして狼をつかまえて〜


勇者「何だかんだで折り返して地点だな」

ソシャゲ神「武具を新調しただけあってすんなり来ましたね」

勇者「ああ」




勇者「全財産使ってようやくお前の言うまともなもんが揃ったんだけどな」

ソシャゲ神「ソシャゲってそんなもんですよ、うん……」

58:◆cZ/h8axXSU:2016/12/26(月) 23:06:34.08 ID:mAB1UGKZ0
『聞いたかよ相棒!やっこさんこんな所にまで逃げ込んだらしいぜ』


勇者「しかしなんか10章くらい前から馴れ馴れしく接してくるコイツは一体何なんだ」

ソシャゲ神「だから必要最低限は読めって……」

勇者「SKIP」


『お前と旅が出来て……嬉しかっ……た……』バアアアアア!!


―アストはたかしの為にその命を使い魔王軍の進行を止めた―


勇者「えぇ……」

ソシャゲ神「何の思い入れも無いキャラがなんか熱いシチュエーションで死なれてもぶっちゃけ困るだけですね、ええ」

59:◆cZ/h8axXSU:2016/12/26(月) 23:07:35.00 ID:mAB1UGKZ0
―ダンジョン最深部―


『今貴様は仲間を失った……なのに何故戦う!!戦い続ける!!何の為に!!』


勇者「とっととウチに帰りたいからだよ!?SKIPしてオラァ!!」


『グフッ……まだ……倒れんさ!!』

『多々買い続けなければならないのは私も同じィ!!』


勇者(誤字ってる……)

ソシャゲ神(流石にイベントで誤字があると萎えるなオイ)

60:◆cZ/h8axXSU:2016/12/26(月) 23:08:30.98 ID:mAB1UGKZ0
〜第25章 完〜


勇者「なんかもう……飽きてきた」

ソシャゲ神「物語も後半戦突入してるんですから頑張ってくださいよ」

勇者「興味ない人間にこんな事させるなんて苦行だろホント……」

ソシャゲ神「それじゃあ気晴らしに違う事でもしてみます?例えばイベントに参加してみるとか」

勇者「なんだそれ」

ソシャゲ神「色々な形式はあるのですが、プレイヤーが同じ空間で共存している事を利用して様々な催しが定期的に開催されています」

ソシャゲ神「例えばランキングでプレイヤー間で順位を争ったり、全プレイヤーで協力して強敵を倒したりなんかして」

勇者「よく考えるもんだな」

ソシャゲ神「この業界一発当たれば大きい利益が返ってくるんですけど一度客が離れるともう崩壊が止まらないんですよ。ですからなるべくプレイヤー達を飽きさせず、尚且つどう効率よく金を巻き上げるかを考えなきゃいけなくて、それでいて他のゲームに客を取られないようにもしながら……」

勇者「うん、業界の闇とかそういうのいいから」

61:◆cZ/h8axXSU:2016/12/26(月) 23:09:02.83 ID:mAB1UGKZ0
ソシャゲ神「今行われているイベントは……こちらですね」


―ラストバトル!!6神を倒せ!!―


ソシャゲ神「全プレイヤー達が長期間かけて神を倒すというイベントです!!」

ソシャゲ神「目に映るは悪しき神の軍勢、それに立ち向かう勇者たち……途方もなく復活を遂げる奴らに、我々は勝利することが出来るのか……!!」

勇者「へぇ、面白そうじゃん」

ソシャゲ神「三日前から始まってるイベントですけど、エントリーは今からでも出来るのでこちらから……」


「おいもう6神全部倒されたぞ!?」

「マジかよ、参加者頭おかしいんじゃねぇの?イベントって10日くらい時間見てただろ」

「なんか出る素材がすっげぇ美味いらしいぞ」

「それでか。あー参加すりゃよかったなぁ」

「最後の神……朝日を迎えられなかったか」

「運営涙目www」


勇者「……」

ソシャゲ神「……」

ソシャゲ神「シナリオ進めましょうか」

勇者「そうだな」

62:◆cZ/h8axXSU:2016/12/26(月) 23:10:04.65 ID:mAB1UGKZ0
勇者(その後も俺は順調にゲームを進めていき)


『チクショウ!!囲まれた!!たかし!お前は逃げろ!!』


勇者(見覚えの無い連中が入れ代わり立ち代わり俺の前を行ったり来たりしながら……)


『実は俺は……お前の父親だったんだよ!!』

『たかし……母さんはこんな事になって悲しいよ。でもそれも今日で終わり。さぁ覚悟おし!!』


勇者「ちょっと待って今のなに!?」

ソシャゲ神「モノローグで片づけようとするからトンデモ展開に発展するんですよ……」

勇者「俺のせいじゃ無くね!?」


勇者(そうして最終章まで何とかこぎつけたのである……)

ソシャゲ神(端折るなぁ……)

63:◆cZ/h8axXSU:2016/12/26(月) 23:10:35.92 ID:mAB1UGKZ0
〜最終章 魔王旗よ永遠なれ〜


ソシャゲ神「はーいすっ飛んできました最終章!!今までよりも手強くなっていますので気を付けてください!!」

ソシャゲ神「そうそう!これグレーな豆知識何ですけどね?ガチャには形式が色々あって、簡単に分けると個人BOX・全体BOX・完全ランダムってのがあるんですけど……勇者さん?」

勇者「……」

ソシャゲ神「どうしました?上の空みたいですけど」

勇者「いや」

勇者(日付……跨いじまったな)

64:◆cZ/h8axXSU:2016/12/26(月) 23:11:17.46 ID:mAB1UGKZ0
勇者「さて、最終章だ。ここまでで丸一日かかっちまったけど、この世界の魔王とやらを倒してハッピーエンドを迎えますかな」

ソシャゲ神「んじゃあ最後のガラス……じゃなくて扉をぶち破りましょう!!」


ギィッ…



「フッフッフ……待っていましたよ、勇者さん……」

―Not skip move―

勇者(あ、腹立つやつだ)

「いくつもの試練を乗り越えようやくたどり着いたようですね……ですが、私は部下たちのようにはいきません」

「かつての大戦の中……私の中に芽生えた憎しみの心。それは紛れもなく人間たちが植え付けたもの」

「そう、貴方達の業の形なのです!!それは時を経ても未だ癒えぬこの心の傷のk」

勇者「うるせぇな早くしろよオラァ!!」グサー!!

「ぎゃああああああああ!?やめっ、やめてください!?何するんですか痛いじゃないですか!?」


勇者「あ、こいつゲームのキャラじゃないっぽい」

ソシャゲ神「ゲームシステムを無視して攻撃しないでください」

65:◆cZ/h8axXSU:2016/12/26(月) 23:11:44.75 ID:mAB1UGKZ0
怪人男「うぅ、酷いなぁ勇者さん。なんて事するんですか」ボロッ

勇者「ん?あれ……?」

ソシャゲ神「どうしました?」

勇者「いや……いや!?お前こんな所で何してんの!?」

怪人男「おや?ああ私の知ってる勇者さんでしたか。お久しぶりですねぇ」

ソシャゲ神「……まぁ私管理者サイドなので事情自体知ってますけど一応聞いておきます。お知合いですか?」

勇者「魔 王 の 父 親 だ よ コ イ ツ ! ?」

怪人男「そして先代の異次元魔王です!!いやですね、ちょっと娘と喧嘩しましてね?」

勇者「うん」

怪人男「殺されかけました」

勇者(元魔王の威厳ないなぁ)

66:◆cZ/h8axXSU:2016/12/26(月) 23:12:29.92 ID:mAB1UGKZ0
怪人男「その後、娘の魔法でこの空間に飛ばされましてね、ここで魔王をやれって言うんですよぉ。まぁ私を頼りにしてくれるなんて可愛いこと可愛いこと♪」

勇者「しばらく見ないと思ってたらこんな所に居たのかよ……で、何を条件にここに閉じ込められた?」

怪人男「……プレイヤーを5万KILLするまで外には出さないと脅されました」ズーン

勇者「今まで何人倒して来た?」

怪人男「……363人」ボソッ

勇者「oh...」

ソシャゲ神(これもう外に出す気無いでしょ)

67:◆cZ/h8axXSU:2016/12/26(月) 23:12:57.23 ID:mAB1UGKZ0
怪人男「しかし驚きましたねぇ、勇者さんこの手のゲームとかやるんですね」

勇者「お前何も聞かされてないのか。境遇自体はお前と同じだよ」

怪人男「アナタも閉じ込められたんですか!」

勇者「そーゆーこと」

怪人男「なぁんだ!じゃあ一緒にここから脱出する手段を探しましょう!仲間は多い方がいいですし!」

勇者「ああそうだな。脱出するために協力してくれるんだな?」

怪人男「勿論ですよぉ!私と勇者さんの仲じゃありませんか!」

勇者「じゃあ死ねえええええええええええ!!」ガギンッ

怪人男「ちょっ!?ちょちょちょちょっと待って!?何で!?ねぇ何で協力関係結んだ直後に襲い掛かるんですか!?」

68:◆cZ/h8axXSU:2016/12/26(月) 23:13:33.79 ID:mAB1UGKZ0
ソシャゲ神「あのー、異次元魔王さん、ちょっと申し上げにくいんですけど……勇者さんの脱出方法がメインシナリオクリアするって条件なんですよ」

勇者「そういうワケだからちょっと首くれいない?」ギリギリギリ

怪人男「ちょっと意味が分からないですねハイ、っていうかこれゲームですから!!お願いですからゲームのルールで戦ってください!?物理的に襲ってこないで!!」ギリギリギリ

ソシャゲ神「勇者さんルールは守ってくださいよ。イライラしてるのは分かりますけどここで殺人沙汰になったらサツにガサ入れされるわ死体の処理に困るわでいいこと無いんですから!」

勇者「チッ、それもそうだな」

怪人男「人としての倫理観はそこにないのですね……」

69:◆cZ/h8axXSU:2016/12/26(月) 23:14:00.75 ID:mAB1UGKZ0
勇者「んで?普通に戦えばいいのか?こっちは50万かけてガッチガチに鍛えて来てるんだけど」

怪人男「フフフ、ええ勿論ですよ。今まで通りの手順で私に挑んできてください!!」

勇者「それじゃあ遠慮なく……行くぞ!!」バッ

怪人男「さぁ、我が腕の中で眠るがいい!!」





―敗北しました。復活まで04:59―


勇者「はあああああああああああああああああああああ!?」

怪人男「アーッハッハッハッハ!!リアルでは勇者さんに何一つ勝てなかった私でもゲームの世界となれば話は別です!!」

怪人男「勇者さん見たところ炎の剣も光の玉も封印の証も何も持ってきていないようですね!」

勇者「……え、何それ」

70:◆cZ/h8axXSU:2016/12/26(月) 23:14:30.75 ID:mAB1UGKZ0
怪人男「アーッハッハッハッハ!!もう笑いが止まりませんよ!魔王に挑むにはそれらのアイテムを集めなければならないというのに!!」

勇者「えぇ……聞いてないよ」

ソシャゲ神「お前全部SKIPしてたからそりゃ聞いてねぇだろうな!?」

怪人男「おやおや勇者さん?そんな事も知らなかったんですか?プークスクス」

勇者「」カチンッ

勇者「おいソシャゲ神、その何とかって言うアイテムどこにある」

ソシャゲ神「はいはい、シナリオログ漁って自分で見つけてくださいねー」

勇者「覚えてろよテメェ……」

怪人男「アーッハッハッハッハ!リアルでいつも私を叩きのめしていたツケが回ってきたんですよ!!」

71:◆cZ/h8axXSU:2016/12/26(月) 23:14:57.05 ID:mAB1UGKZ0
――――――
―――



勇者「……」

勇者「光の玉よし!!炎の剣よし!!封印の証よし!!」

ソシャゲ神「えらい早くかき集めましたね」

勇者「あのオッサンにだけは負けたくねぇ!!」

ソシャゲ神「……そこまで闘志を燃やす理由をお伺いしてもよろしいですか?」

勇者「アレは、あのオッサンが俺の俺の家の隣に引っ越してきた日の事だった……」

ソシャゲ神「お隣さんなの!?」

72:◆cZ/h8axXSU:2016/12/26(月) 23:15:23.90 ID:mAB1UGKZ0

―――
――――――


怪人男「あ、こんにちは。今日隣に引っ越してきた異次元魔王というものです。はいこれお近づきの印に」

勇者「あぁこりゃどうも」

怪人男「いやぁいい場所があって助かりましたよ。あ、私運送会社を経営しておりましてね?よろしければごひいきにお願いします」

勇者「はぁ……」

「……」ヒョコッ

勇者「ん?その子は?」

怪人男「ああ、私の娘です。妻に先立たれ男手一つで育ててきた可愛いかわいい娘っ子です。目に入れてもそりゃあもう痛かろうが潰れようが可愛い大切な娘で……」

「お前」

勇者「なんだ?」

「……」

「……」ポッ

怪人男「貴 様 殺 す ぞ」ギリギリギリ

勇者「えぇ……」

73:◆cZ/h8axXSU:2016/12/26(月) 23:16:49.63 ID:mAB1UGKZ0
――――――
―――



勇者「それから毎日のように俺んちのポストには黒い手紙が入り、夜中でもお構いなしに騒音が鳴り響き、なんかよく分からない物体が投げ込まれ……」

ソシャゲ神「どう考えても警察案件だよ!?あの人何やってんの!?」

勇者「仲良くはさせてもらってるよ、よく一緒に飲みに行ったりするし。ただ(現)魔王が俺に懐いちまってな。娘の事になるとアレは必要ならいつでも俺を殺す気でいるぞ……」

ソシャゲ神「父親恐るべし……」

勇者「そんな訳だから俺も負けたくはないって事だよ」




勇者「でもアイツ現実だと物凄く弱いから毎回殴り合いに発展した挙句泣いて謝るのはあっちだったけどな」

ソシャゲ神「かなしいなぁ」

74:◆cZ/h8axXSU:2016/12/26(月) 23:17:35.61 ID:mAB1UGKZ0
勇者「つーわけで異次元魔王!!もう一回俺と勝負だ!!」バァン!!

怪人男「アッハッハッハ!!また来たのですか!何度来ても結果は同じ!貴方は私には勝てませェン!!」

勇者「そいつはどうかな……?この3つのアイテムが見えんか!!」


―3つのアイテムを天にかざすと、魔王を覆っていた不可思議な結界が徐々に弱まっていった―


怪人男「何ッ!?」

勇者「これで終いにしてやるぜ!!とっとと外に出てこんな世界とはおさらばだ!!」


うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!

75:◆cZ/h8axXSU:2016/12/26(月) 23:18:01.92 ID:mAB1UGKZ0
―敗北しました。復活まで04:59―


勇者「なんでだよ!!なんでだよ!!」バンバンバン!!

怪人男「言ったでしょう勇者さん……私には勝てないって」

勇者「……!?お、お前……まさかとは思うけど……」

怪人男「はい、これ私のフレンドカードです」スッ

勇者「あ、どうも」


―異次元魔王 装備―

・EX聖剣フェニキス
・EX影洩葬装
・EX夜鷹の光玉
・EXレイ・クリエイター
・EX魔玩具
・EX幻想玉
・EX聖獣クフト


怪人男「貴方を倒す為だけにこのゲームに1000万かけた私を打ち倒せると思うな!!」

勇者「えぇ……」

76:◆cZ/h8axXSU:2016/12/26(月) 23:18:35.72 ID:mAB1UGKZ0
……

勇者「……」

ソシャゲ神「ありゃ本気ですよ。どうやったって勝てませんよ」

勇者「俺はずっとこんなわけの分からん世界で生きていかなきゃいかんのか……」ズーン

ソシャゲ神「UN-Aさんに素直に頭下げて謝れば許してもらえるんじゃないですか?」

勇者「それだけはしたくない!!俺悪くねぇし!!」

ソシャゲ神「プライド捻じ曲げないタイプだなぁ」

77:◆cZ/h8axXSU:2016/12/26(月) 23:19:10.92 ID:mAB1UGKZ0
勇者「つーか何で1000万もかけてんだよ異次元魔王、馬鹿なの?死ぬの?」

ソシャゲ神「運送会社の社長さんですからね。お金は融通が利いたんでしょう。そこらへんはもう貴方とはスタートラインが違うからとしか言えないですけど」

勇者「くそ……なにか……何か"穴"があるハズなんだ。アイツに勝つための"穴"が……!!」

ソシャゲ神「ま、簡単に言っちゃえばあの人より多く課金すればいい話なんですけどね」

勇者「それが出来たら苦労しないっての……ハァ……」

ソシャゲ神「……あ」

勇者「ん?」

ソシャゲ神「出来ます!一つだけ出来る方法があります!!」

勇者「……」

勇者「うわぁ……理解した。でもなぁ」

78:◆cZ/h8axXSU:2016/12/26(月) 23:20:10.15 ID:mAB1UGKZ0
ソシャゲ神「四の五の言っていられませんよ。このままいじけているよりかは好転する事は間違いありませんし」

ソシャゲ神「後ろめたさがあるのは否めませんが……貴方もさっきから散々言ってる事じゃないですか」


ソシャゲ神「"所詮はデータ"……ですよ。貴方はルールの中で行えることをするだけです!」


勇者「……」

勇者「はぁ、しゃーない……やるか!!」

79:◆cZ/h8axXSU:2016/12/26(月) 23:21:06.15 ID:mAB1UGKZ0
――――――
―――



怪人男「ふんふふ〜ん♪」

怪人男「いやぁ今日は愉快ですねぇ。今まで勝てなかった勇者さんにこうも簡単に勝てるとは」

怪人男「悪いとは思ってますよ?思ってますけどねぇ」

怪人男「ウ チ の 娘 を 誑 か し た あ の ク ソ ヤ ロ ウ を ぶ っ 叩 く た め な ら 何 だ っ て し て や る よ」

怪人男「ま、彼に1000万以上お金が出せる事も無いでしょうし。素直に私に謝罪でも入れてくれれば娘に掛け合ってここから出して上げてもいぃんですがねぇえ〜アッハッハ!!」


ゴゴゴゴゴゴ


怪人男「おや?なんでしょう、地震なんてこの空間で起きる事は無いと思っていましたがハテ……」


―侵入者発見。魔王は直ちに配置に戻れ―


怪人男「おっといけない、この空間での責務を果たさなければ……」

怪人男「ま、もっともぉ、もうこの私に勝てるプレイヤーなんてどこにも居ないんですけどねぇーーー!!アハハハハハ!!」


ゴゴゴゴゴゴゴ

怪人男「あぁもう煩いですね!何ですかいっt……」

80:◆cZ/h8axXSU:2016/12/26(月) 23:21:33.49 ID:mAB1UGKZ0
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ


勇者「……」

『ターゲットロック』

勇者「目標、魔王城……撃て」

『ラジャ』


ゴガガガガガガガガガガガガ!!

81:◆cZ/h8axXSU:2016/12/26(月) 23:21:59.55 ID:mAB1UGKZ0
ガァァァァン!!


怪人男「ファッ!?な、なにがあったんですか!?システム!過去ログの呼び出し!!」


―勇者(人型ビークル兵器:フグ・カスタム)のガトリングシールド―HIT
―勇者(人型ビークル兵器:フグ・カスタム)のガトリングシールド―HIT
―勇者(人型ビークル兵器:フグ・カスタム)のガトリングシールド―HIT
―勇者(人型ビークル兵器:フグ・カスタム)のガトリングシールド―HIT
―勇者(人型ビークル兵器:フグ・カスタム)のガトリングシールド―HIT
―勇者(人型ビークル兵器:フグ・カスタム)のガトリングシールド―HIT
―勇者(人型ビークル兵器:フグ・カスタム)のガトリングシールド―MISS


怪人男「……へ?」

82:◆cZ/h8axXSU:2016/12/26(月) 23:22:26.92 ID:mAB1UGKZ0
―レンタルビークルの使用期間が過ぎました。対象のビークルは消滅します―


勇者「チッ!仕留め損ねたか!!だが魔王城に大打撃を与えた!!次は燻りだす!!次ィ!!武器ガチャ1100連!!LR以下自動売買!!」


―LRブレイドアーマー―
―LRシューラ―
―LRライトノヴァ*―
―LRブレイドネス―
―LRブランシュ―
―LR十字剣・咎―
―LRシューラ―
―LRセピアメイズ―
―LR刃の無い剣―
―LRファントマ―
―LR義心鎌フュリク―
―LR火炎放射器―


勇者「良しっ!!こいつで魔王城を焼き払う!!」

83:◆cZ/h8axXSU:2016/12/26(月) 23:22:53.87 ID:mAB1UGKZ0
怪人男「ちょっ!?1100連!?なにやってるんですかあの人!?そんなお金どこから……」



勇者「次ィ!!最上位召喚獣ガチャ880連!!LR以下自動売却!!」


―LRマスターコロボックル―
―LR神霊・オノクロシア―
―LRマスターコロボックル―
―LRマスターコロボックル―
―EXカゲオチ―


勇者「ま た コ ロ ボ ッ ク ル か よ ! ?ともかくEXでここまで引きずり出してやる!!」


怪人男「ひぃっ!!」


ズァッ!!

84:◆cZ/h8axXSU:2016/12/26(月) 23:23:20.78 ID:mAB1UGKZ0
勇者「また会ったな異次元魔王さんよぉ!!」

怪人男「な、何故貴方がこんな無茶苦茶なガチャの引き方をしているんですか!?どこからそんなお金が……」

勇者「金ならあるんだよ……この世界にいくらでもな!!」

怪人男「へ……?」

勇者(ああああああああ!!後が怖ぇ!!)

85:◆cZ/h8axXSU:2016/12/26(月) 23:23:47.14 ID:mAB1UGKZ0

―――
――――――


姫「お、おお、おおおおおお!!」

姫「ゆ、勇者!私と共に人生を歩んでくれるというのだな!」

勇者「勿論だ」

姫「……私の事、好きで居てくれるんだな?」

勇者「別に……初めからお前の事好きだよ、俺は」

姫「……ちゃんと結婚もしてくれるんだな?」

勇者「ここまで来たんだ!男に二言はねぇ!!」

姫「……勇者……大好きだ!!」ダキッ!!

勇者「……」ナデナデ

86:◆cZ/h8axXSU:2016/12/26(月) 23:24:28.86 ID:mAB1UGKZ0
姫「それじゃあ早速式を上げよう!和風がいいか?それともセオリー通りに純白のドレスの方が……」

勇者「なぁ、一つだけいいか?」

姫「ん?どうした勇者」

勇者「俺とお前が結婚するって事は、さっきも言ってた通りこの国は俺のものになるってとこだよな?」

姫「勿論だ、妻の所有物は夫と共有で管理していかねばならない」

姫「勇者、お前が望むのならこの空間を好きなように改造してもらっても構わない」

姫「城も家も政治も人も、もう全てがお前のものなのだ」

勇者「そうか……安心したよ」









勇者「ソシャゲ神、全部売るわ」

ソシャゲ神「はいよ」

姫「」

87:◆cZ/h8axXSU:2016/12/26(月) 23:25:25.81 ID:mAB1UGKZ0
――――――
―――



ソシャゲ神「しめて3兆ポイントでございまーす☆」

怪人男「アンタ悪魔かああああああああ!?」

勇者「俺はルール違反を犯していない。ゲームを根本から改造したりもしてないし、永遠に城で暮らすって口約束もそもそも暮らせる城が無くなっちまったんだから無効だ」

怪人男「林檎さんもなにサラッと買取許可してるんですか!?死の商人かなにかですか!?」

ソシャゲ神「そうは言われましてもねぇ、ルールはルールですから」

勇者「ゲームのルールの穴を突いただけだよ。それに、このルールを押し付けてきたのはお前の娘なんだから、それについても文句は言わせん」

勇者「俺のステータスとアンタのステータス……さて、正面から戦ったらどっちが高いか……試してみるか?」

怪人男「ぐ、うぅ……」

勇者「俺も悪いとは思ってるし、これについてはちゃんと謝るつもりでもいる。だからアンタも変に俺に拘らずに一緒に……」

88:◆cZ/h8axXSU:2016/12/26(月) 23:25:53.84 ID:mAB1UGKZ0
怪人男「管理者サイドをなめるなーーー!!」ズガアアア!!

勇者「おあ!?」


―魔王のステータスがMAXになった!―


勇者「はぁ!?」

怪人男「侮りましたね……私だってNPCではなく生きた人間なのです!管理者なのです!この程度のデータ改竄はお手の物ってわけですよ!!」

勇者「インチキだろ!!」

怪人男「何とでも言いなさい!!私の娘の乙女心を弄んだ貴方に天誅を下します!!」

勇者「そ、そう言われると俺も何も言い返せないけど……」

89:◆cZ/h8axXSU:2016/12/26(月) 23:26:42.97 ID:mAB1UGKZ0
勇者「おいソシャゲ神何とかならんのか?」

ソシャゲ神「そう言われましてもねぇ。異次元魔王さんは私にとってリアルの方のお得意様ですし」

勇者「私情持ち込みやがったぞコイツ!!」

怪人男「さぁステータスカンストの私の一撃を食らいなさい勇者さん!!」

怪人男「異次元転移砲(カークン・ドゥーイヴァン)!!」

勇者「ちょっとマテ!?それゲームの技じゃなくてお前のマジもんの魔法じゃねぇか!?ステータス上げた意味ねぇだろ!?」

怪人男「痛い目見てもらうにはちょうどいいです!!」

90:◆cZ/h8axXSU:2016/12/26(月) 23:27:08.02 ID:mAB1UGKZ0

(勇者よ)

勇者(な、なんだ?頭の中に直接声が……)

(ファ○チキください)

勇者(そういうのいいから!?)

(このガチャを引け、早く)

勇者「なっ!?よくわからんが引けばいいんだな!!」


―残りのポイントを全て使用します―


勇者「ッ!?」

91:◆cZ/h8axXSU:2016/12/26(月) 23:27:39.85 ID:mAB1UGKZ0
ガチャン

パァァァァァァァ

POM!!

姫「呼ばれて飛び出てじゃじゃーん」

怪人男「ンな!?」

ソシャゲ神「あれま、UN-Aさん直々登場」

姫「勇者よ、よくぞ私を引き当てた。EXを超えるレアリティ、XX(ダブルエックスレア)の異次元魔王の娘っ子が駆け付けたぞ」

92:◆cZ/h8axXSU:2016/12/26(月) 23:28:26.79 ID:mAB1UGKZ0
怪人男「ちょっ!?何しに来たんですか!危ないから離れてなさい!」

姫「パパ、ほとほと呆れたぞ。まさか一ユーザー相手にチートまで使い始めるとは。やれやれだ」

勇者(そのチートも特に意味ないんだけどな……)

姫「と、言う分けでペナルティ・デスだ」

姫「超次元転移魔砲(カークン・ディドゥーイガルヴァン)」


ズアァァァァァァアァアアアアアアアアアアアアアアアア


怪人男「ぎゃあああああああああああああああああああああああああああああ!?」


勇者「容赦なく普通に魔法ぶっ放したよ!?自分の親だよ!?」

姫「ふぅ……悪は滅んだ」

93:◆cZ/h8axXSU:2016/12/26(月) 23:28:52.99 ID:mAB1UGKZ0
怪人男「グフッ……ま、まだ終わりませんよ……」ムクッ

勇者「タフだなオイ、アンタもう寝とけって……」

姫「もうステータスは弄れなくしておいたぞ、今更何をしても……」

怪人男「ふ、フフフ……とっておきの物を見せてあげましょう……」ドン☆

勇者「こ、これは!?」

怪人男「その名も!!"魔王ガチャ!!"」

怪人男「この"魔王ガチャ!!"は本来デバッグ用に作られたもので、回せば高確率でデバッグ専用に超極悪アイテムが出現するというものなのです!!」


ソシャゲ神(あ、"魔王ガチャ!!"って誤字じゃなくてエクスクラメーション入った名前なのね)

94:◆cZ/h8axXSU:2016/12/26(月) 23:29:21.52 ID:mAB1UGKZ0
怪人男「課金はお金に余裕がある人がやるんじゃない……心に余裕がある人がやるんです!!」

勇者「ごめん、ちょっと何言ってるか分からない」

怪人男「私の全てのアイテムをこのガチャに投入し新たに生まれ変われ!!即死装備よーーーーーー!!」


ガチャンガチャン

パァァァァァ














―R鉄の剣*―


怪人男「何 こ の ク ソ ガ チ ャ あ あ あ あ あ あ ! ?」ガンガンガン!!

怪人男「し か も レ ン タ ル あ あ あ あ あ あ あ ! ?」ガンガンガン!!


勇者「俺が魔王のところで引いたガチャと同じ奴だよねアレ」

ソシャゲ神「へー、デバッグ用だったんですかぁ。私も知らなかったなぁ」

姫「下らんあがきだ」

95:◆cZ/h8axXSU:2016/12/26(月) 23:29:58.68 ID:mAB1UGKZ0
勇者「さて」

ゴッ

怪人男「」チーン


〜最終章 完〜


勇者「んじゃ、約束通り元の場所に帰してもらうぞ魔王」

姫「……」ギロッ

勇者「ハァ……ったく、俺はルールは守ってるぞ。つーかルール違反したのはあっちだろ」

怪人男「」チーン

姫「パパはどうでもいい。だが……」

ソシャゲ神(どうでもいいのか)

勇者「元の場所で話すぞ。それでいいだろう」

姫「……」

姫「わかった」


ソシャゲ神「それじゃあ私もお役御免ですね」

勇者「色々悪かったな」

ソシャゲ神「いえいえ、貴方以上に厄介な連中とよく戯れてますので、この程度慣れっこですよ」

勇者「そうかい」

ソシャゲ神「そんじゃ、また機会でもあれば。今度会うときはリアルの方にしたいですけどね」

ソシャゲ神「……アフターケアはしっかりしといてくださいね?」

勇者「言われなくとも」

96:◆cZ/h8axXSU:2016/12/26(月) 23:30:24.24 ID:mAB1UGKZ0
――――――
―――



魔王「ムー……」

勇者「むくれるなよ。騙すような事をして悪かったよ」

魔王「……」プイッ

勇者「ハァ……壊したスマホも新しいの買ってやるから」

魔王「勇者は」

勇者「ん?」

97:◆cZ/h8axXSU:2016/12/26(月) 23:30:50.32 ID:mAB1UGKZ0
魔王「勇者は私とは10も歳が離れているから、私の事を全然分かってくれない」

魔王「ゲームをしていたのもワザとだ。そうすれば勇者がいつも私の事を見に来てくれた」

魔王「私は口下手だ。勇者と一緒に居ても何を話していいのかわからない」

魔王「だからこうして手元を忙しくして、目を逸らして誤魔化していた。一緒に居て嬉しいのに、勇者とは距離を取っていた。いや、取らなきゃ私の気が保てなかった」

魔王「……そんなものが、私にとっての勇者との繋がりだったんだ。それを壊されたら……私だって悲しい」

勇者「魔王……」





勇者「その後付設定やめろ。お前冒頭で"有り余る時間とお金をかけて育て上げてきたデータの価値なんて勇者には分からないんだ!!"って言ってたの忘れてないからな俺」

魔王「チッ、覚えていたか」

勇者「こいつ……」

98:◆cZ/h8axXSU:2016/12/26(月) 23:31:28.63 ID:mAB1UGKZ0
魔王「だがな勇者。一応気持ちが踏みにじられた身としては深く傷ついてはいるんだ」

勇者「ああ、悪かったよ。そこは反省してる」

魔王「……」

勇者「なぁ魔王、たまには外に出ようぜ」


勇者「ハッピーメリークリスマス」スッ

魔王「あ……」

勇者「ゲームのせいで一日ズレちまったけど、俺からのプレゼントだ」

魔王「マフラー……」

勇者「それでお前と一緒に買い物でもしようと思ってたんだけどな。ま、今ならクリスマスの売れ残り商品なんかが安いとは思うが……どうする?家で引きこもってよくわからんゲームを続けるか、それとも俺と一緒に外に遊びに行くか」

魔王「いく!」ダキッ

勇者「よろしい!」

99:◆cZ/h8axXSU:2016/12/26(月) 23:32:53.81 ID:mAB1UGKZ0
魔王「勇者!せっかくのデートだ、おごれ」

勇者「早速たかるのかよ……まったく、何が欲しいんだ?」

魔王「ゲーム!!」

勇者「終いにゃ切れるぞ……」

魔王「今度は二人で一緒に出来るやつがいい!!」

勇者「それならまぁ……悪くないかな」

魔王「へへ♪」


勇者(こうして俺のどうでもいいソシャゲ冒険は幕を閉じたのであった)


魔王「あ、勇者、洗濯物よかったのか?昨日の夜雨だったぞ」

勇者「」


勇者(……さて)

勇者(あえて触れなかったがとんでもない忘れ物をあの空間に残してきてしまったが……)

100:◆cZ/h8axXSU:2016/12/26(月) 23:33:30.76 ID:mAB1UGKZ0
……

怪人男「ジングルベールジングルベール……」

怪人男「……」

怪人男「……」

怪人男「プレイ人口約10万人」

怪人男「最終章クリアプレイヤー約7万人」

怪人男「私を倒して得られるドロップ品がレアチケット1枚のみ。強さの割に旨み無し。周回する意味は無し」

怪人男「私の所に来る可能性があるプレイヤーは残り約3万人」

怪人男「私が倒さなきゃいけないプレイヤーの数は49635人……」

怪人男「……」

怪人男「……」




勇者(その後、すっかり忘れられていたアイツが救出されたのだが……それは半年先の話だったりする)



勇者「勇者のソシャゲ冒険記」 おわり!
101:◆cZ/h8axXSU:2016/12/26(月) 23:35:08.77 ID:mAB1UGKZ0
終わった
みんなもソシャゲやってみよう。際限なく金が無くなる恐怖に震えろ

もしお付き合いしていただいた方がいましたら、どうもありがとうございました
102:◆cZ/h8axXSU:2016/12/26(月) 23:35:49.20 ID:mAB1UGKZ0
103:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/12/27(火) 01:38:07.87 ID:47jrT5gao
ポチポチ系ならトレ活用すれば普通にウハウハできるんだよなあ
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12月31日 04時01分|オリジナル:魔王勇者0コメント

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